農業経営と病害虫防除についての講義を受講しました。農業経営計画の策定方法と、病害虫防除の基本事項を学びました。
農業経営概論(2回目)
経営計画の策定に必要な収益計画を作成するにあたり、変動費と固定費を試算して明確にすることが必要であると説明を受けました。変動費と固定費を明確にすることにより、損益分岐点(収支が±0の生産量)を算出し、それを元に収益計画、生産量を決めていくことができます。
また、農地や労働力などの経営資源は、どのようなものがあるかを確認する必要があります。
農地と労働力を元に、品目、作付面積、時期を計画していきます。このときに月別の想定労働時間を数値化し、現状の労働力で対応できるかどうか確認することも必要です。
現状の労働力で対応できないような月があれば、作付面積、時期の変更や臨時で人を雇うなどの対応が必要となります。
これらの事項を試算して、経営計画を策定することが基本であると教わりました。
なお、講義で受けた説明を元に、自分の経営計画を策定するよう先生から指示がありました。
これから自分の経営計画を作成してみたいと思います。
病害虫防除概論(2回目)
病害虫防除の基本事項について、以下の3点について説明がありました。
① 農作物はなぜ病害虫や雑草に弱いのか?
② 除草剤を使用しないで雑草を管理する方法
③ 殺虫剤を使用しないで害虫を管理する方法
順番にお話ししていきたいと思います。
① 農作物はなぜ病害虫や雑草に弱いのか?
まず、品種改良により野生の抵抗力が失われ、人間が管理することを前提として作られた植物であることが挙げられます。
また、雑草による影響も大きく、雑草が養分を吸い取るのはもちろんのことですが、本当に恐ろしいのは、『多感作用(アレロパシー)』と呼ばれるものです。
これは、雑草の根などから化学物質が出ていて、これが他の植物の生育を遅らせたり、枯らしてしまうそうです。
更には、この化学物質が土壌にたくさん蓄積することで、化学物質を出した雑草も最後は無くなってしまうこともあるそうです。
雑草の力は、すさまじいですね。
② 除草剤を使用しないで雑草を管理する方法
私は、地道に手で抜くことくらいしか思いつかなかったのですが、様々な方法があるそうです。
まず、刈る、抜く、削る、中耕の4つは雑草管理の基本だそうです。他には、マルチをかけたり、ワラやチップ、籾殻などをかけて雑草を防止する方法もあります。他には変わりダネで動物に食べてもらうとか、蒸気による熱処理、水没させるなど様々な方法があると教わりました。
なお、雑草管理において大切なことは、種を落とさないことだそうです。
これからの雑草管理では、この種を落とさないようにすることを意識していきたいですね。
③ 殺虫剤を使用しないで害虫を管理する方法
これも私は、特に大した方法は思いつかなかったのですが、先生がいろいろな方法を説明してくれました。
まず、よく使われる手法として、防虫ネットを張ることです。これにより虫の侵入を物理的に防ぐことができます。
また、天敵を利用する手法があります。例えば、アブラムシを食べるダニを入れるなど、害虫を倒す天敵を使うことが有効だそうです。
他にもいろいろな方法があり、粘着シートで虫を取るとか、虫の嫌いな植物を混植する、木酢液・トウガラシ・牛乳を散布するなどの方法があると教わりました。
最近では、性フェロモンと呼ばれるものを利用する害虫管理もあるそうです。
これは、虫が出すフェロモンに近いものを人間の手で作って散布することにより害虫管理をするものです。
例えば、キャベツ栽培において性フェロモンを散布することにより、虫が交尾をしなくなり防除ができるという方法が使われているそうです。
このフェロモンによる害虫管理は近年注目されており、今後も研究が進んでいくと思われます。今後の更なる技術発展に期待したいですね
コメント
農薬をあまり使わずに、栽培するには、人の手で、草抜くのが一番ですよね。でも、圃場が広いとやってられないし..w
場合によっては、除草剤を散布するのも必要な手ですよね!
かと言って除草剤を使うとコスト増や安全性にも影響してくるから難しいですね。
雑草管理は、農業においての永遠の課題ですね。