【千葉県立農業大学校】長ネギのチェーンポット播種を行いました

長ネギの播種を行いました。

ひっぱりくん(移植機)を使って定植をするため、通常の播種で使用するセルポットではなく、チェーンポットと呼ばれる特殊なポットに播種をして育苗します。

このチェーンポットは、紙でできている蜂の巣状の形をしたポットです。一つひとつのポットが繋がっていて、定植の際には紐のように一列に分解されます。


(チェーンポット)

まず、最初にチェーンポットに培土を詰めます。

チェーンポット播種専用の道具があったので、今回はこれを使っています。これはチェーンポットを固定しつつ、播種用の穴を開けることができる優れものです。

培土を詰める際には、チェーンポットを専用の道具に取り付け、その上に土を被覆して指で押す作業を2回~3回繰り返します。

培土を詰めたら、ブラシで表面をこすってチェーンポットの蜂の巣状の網目が見えるようにします。このときに土が被りすぎていると根っこが伸びて隣の穴のものとくっついてしまうため、ブラシでこすって土を削る必要があるそうです。

なお、培土はネギ専用の培土があるのでそれを使用しています。


(ネギ専用培土の袋)

培土を詰めたら、その上に苗箱を重ねてひっくり返します。その状態で道具を取り外すと播種用の穴が開いた面が出た状態でチェーンポットが苗箱に移ります。


(播種用の穴が開いたチェーンポット)

播種用の穴に種をまいていきます。1つの穴につき2粒~3粒の種をまくのが基本だそうです。

最初は指でつまんで種をまいていたのですが、うまく2粒~3粒にならず、5粒くらい入ってしまうこともあって非常に効率が悪かったです・・・。

それを見かねた先輩の研修生が、広告チラシの紙を使用した播種方法を伝授してくれました!!

ふたつに折ったチラシの折り目に種を乗せて、コーヒーのマドラーで種を弾いて播種するという方法で、これを試してみると正確に2粒~3粒でまけるようになりました。


(このように種を二つ折りのチラシに挟みます)

研修生の先輩曰く、研修先のネギ農家がこの手法でやっていたので、その技をラーニングしたとのことでした。

それぞれ農家も効率化のためにいろいろな工夫をしているのだなあと思い、とても感心しました。

農家もたくさんの経営体がありますが、各農家独自の技の共有ができれば、もっと農業全体の効率化につながるのではないかと思いました。このような『独自の技』をまとめて共有化することができれば、新たなビジネスにつながりそうですね。

なお、今回まいた種は、下仁田ネギと味十八番という品種です。下仁田ネギは学校から種をもらったので、詳しい品種はよくわかりませんが、味十八番は以下の画像の通りです。


(味十八番の袋)

種をまき終わったら、穴を培土で被覆してから1回指で押して、再度被覆したら完成です。


(完成したチェーンポット)

あとは、水で潅水してから育苗用のハウスに置いておき、水をやりながら目が出るのを待ちます。

無事に芽が出ることを願いたいと思います。