【千葉県立農業大学校】野菜栽培と土壌肥料についての講義を受けました

野菜と土壌・肥料についての講義がありました。

野菜はイメージが沸きますが、土壌・肥料については素人同然です。大切なことなのでしっかり勉強したいと思います。

野菜栽培概論

野菜をハウスで栽培をする際の注意点について、教えていただきました。

まず、ハウスを建てるときの方角ついてですが、基本は南北に向けて建てます。理由は太陽の光が均一にあたり、温度のムラが減るためです。

また、ハウスの土壌の栄養分については、特に注意しなければならないそうです。

露地と違い、ハウスの土壌は栄養分が流出しづらいため、肥料を入れすぎると肥料分が土壌に溜まってしまい、塩類集積と呼ばれる現象が発生することがよくあるそうです。

塩類集積とは、作物が栄養吸収量より多くの肥料を入れると土壌に肥料が残り、土壌塩分が増えてしまう現象です。

これは、土壌分析をしないとわかりづらい現象のようなので、定期的に土壌診断を行うことが大事だということです。また、作物の生育が悪いときに、ついつい肥料を追加する人が多いそうですが、肥料のやりすぎで生育が悪いこともあるので注意が必要だそうです。

塩分集積の対策についてですが、よく農家がやるのは水をたくさんまいて塩分を洗い流す方法です。ただし、これは一時的な対策にしかならず、時間が経過するとまた塩が土壌に上がってきてしまうそうです。また、水で流すと農薬が地下水などに流出して環境汚染の原因になるので、先生はあまりやらないほうがいいと説明していました。

手間はかかりますが、ハウスの土そのものを入れ替えることが一番ベターな方法のようです。

また、養液栽培についての説明がありました。

最近の養液栽培では、いろいろな作物が作れるそうです。特に驚いたのは、長ネギも養液栽培で作ることができるということです。

私は、長ネギ農家を目指していますので、養液栽培のネギは、ひょっとしたら将来ライバルになるのでは・・・、なんてことを考えました。

養液栽培は、初期投資が莫大になりますので私にはできませんが、今後の動向を注視していきたいなあと思いました。

土壌肥料概論

『土壌』とは何かということに説明がありました。『土壌』とは、人間の手が加わった土のことを指すそうです。

そして、土壌において一番大事なことはpHであると説明されました。

例えば、ブルーベリーは酸性の土壌でないとうまく育ちません。このように作物には最適な土壌pHが存在しますので、自分が作る作物の最適pHと土壌のpHを調べ、これらが異なる場合は、肥料を用いて土壌のpHを調整する必要があると教わりました。

肥料の使用は、基肥(もとごえ)、追肥(ついひ)の2通りが存在します。

基肥は、播種・定植前の最初に使用する肥料で、追肥とは、作物の成長の過程で使用する肥料のことです。基本的に基肥はすべての作物に使用しますが、追肥は必要に応じて使用するのだそうです。

また、肥料には利用率というものが存在します。

これは、まいた肥料がすべて使用される訳ではなく、肥料の一部が作物に吸収されるのでその利用率を表したものです。

畑に肥料をまくと、雨水等で肥料が流出するので、露地の場合ですと利用率は約50%になるそうです。

また、基肥より追肥の方が利用率は高いです。この理由は、定植してすぐは作物の根があまり張っていないため、養分をたくさん吸収できないためです。追肥の場合は、作物の根が十分に張っているため、養分をたくさん吸収できるので利用率が高いということです。

肥料には、種類により肥料が効いてくるタイミングが異なります。ものによって即効性のあるものや遅効性で後から効いてくるものもあります。肥料を使う際は、これらをうまく使う必要があるということでした。

肥料の成分についてですが、『窒素』、『りん酸』、『加里』の3種類が主な成分となります。
特にこの中でも『窒素』が大切だそうです。この3種の混合肥料を選ぶ際は、窒素を基準として選び、不足分のりん酸と加里は、単肥で補うとよいと説明されました。

なお、肥料を選ぶ際には。肥料袋の裏に生産者と成分の表示があるので、それを見て成分確認をすると確実だそうです。

また、単肥をまく際には、異なる単肥を混ぜてはいけないと教わりました。形状が異なる単肥を混ぜてまくと均一にまけず、ムラが出る恐れがあるからだそうです。

今回の講義で土壌と肥料の基本について教えてもらいましたが、なかなか難しいですね。実際に自分でやってみないとわかりない点が多いと思ったので、今後自分で肥料計算をして実際にやってみたいと思います。

コメント

  1. じゅんちゃんファーム より:

    PHはかなり大事ですよね!でも、膨大な圃場では、中々、測定してる時間ありませんね。。