大規模ネギ生産法人・関田農園様、アルファイノベーション株式会社様を見学しました

今日は千葉県東葛飾農業事務所が主催する大規模ネギ農家の視察研修に参加してきました。柏市と野田市のネギ農家が集まってのバスツアーです。

今回の視察研修では埼玉県白岡市にある2件のネギ大規模生産法人を見学しました。1件は昨年11月に研修をさせていただいた関田農園様で、もう1件はアルファイノベーション株式会社様です。(関田農園様での研修記事はこちら

まず、初めに関田農園様を見学させていただきました。前回の研修から約1ヶ月半ぶりにお邪魔したのですが、作業場のレイアウトが変更されていました。常に試行錯誤しながら進化を続けているようです。さすが関田さんです。

また、新しいネギの袋詰め機を導入するという話を前回伺っていたのですが、今日見学してみると何故か手動で袋詰めをしていました。理由を聞いてみると、どうやら機械でやったところ上手くいかなかったようで、結局手作業で対応しているのだそうです。

ただ、手作業といっても袋詰めがラクにできるように治具を自作されていました!


(袋詰めをするための治具)

写真ではわかりづらいですが、パイプに袋をひっかけてパイプの上からネギを入れて袋を外すことによって袋詰めを効率良く行っています。こういった自作の道具を用いて徹底的に効率化を図っているところは本当にすごいと思います。こういったところについては特に見習っていきたいです。

いつ見学しに行っても学ぶことがあるのが関田農園様のすごいところですね。

次に関田農園様と同じく埼玉県白岡市で大規模でネギを生産しているアルファイノベーション株式会社様を見学しました。

こちらの会社もネギを10ha以上生産しており、白岡市のほとんどのネギはこのアルファイノベーション様と関田農園様の2件が生産しているそうです。

この会社の特徴ですが、ネギの生産をしながら流通事業を行っていることと、今話題の農福連携として障害者の活用を行っていることが挙げられます。

まず、流通についてですが、自身が生産するネギ以外にも他の農家からネギを買い取って自社の販売先に卸すというようなことをされているようです。現在は全国各地で40件以上の農業経営体との取引があるようです。見学時に「うちの会社に販売してみませんか?」という営業もされました。100kg単位の取引で直接ネギを集荷しに来てくれるそうなので、条件次第では利用してみるのもアリかもしれませんね。

つぎに農福連携についてですが、こちらの会社では別会社としてNPO法人を設立し、障害者の就労支援という位置づけで作業をしていただいているそうです。このため雇用という形態ではなく、本就職前の職業訓練という位置づけとのことです(1人受け入れると一定の補助金が交付される)。

主に知的障害や精神障害の方が作業をされているようですが、まったく問題なく作業が出来ているということで、農福連携の上手くいっている事例と言えそうです。

ちなみに作業形態としては、アルファイノベーション株式会社がNPO法人に業務委託をするという形にしているそうです。

私も将来的には雇用をしていきたいと考えていますが、障害者の雇用というのは全く頭に無かったので参考になりました。

最後にアルファイノベーション様の圃場を見せていただいたのですが、ネギではあまり聞いたのことないマルチ栽培を行っていました。


(ネギのマルチ栽培)

マルチを張ることにより、冬の寒い時期でも地温が上がるためネギの生育が早くなるそうです。気温が上昇してきたらマルチを剥がしていくそうです。マルチの張り剥がしが大変そうですが、冬場のネギ栽培に一定の効果がありそうですね。面白い取り組みだと思います。

あっという間の1日ですが、ネギを大規模化の実例を知ることができました。農業事務所も良い催しをしてくれますね。とても参考になりました。今後もこういった視察研修には積極的に参加していきたいと思います。