柏市のチンゲンサイ農家で一日研修させていただきました

今日は柏市のチンゲンサイ農家で一日研修をしてきました。

きっかけは、農家の会合でチンゲンサイ農家の方がいて、チンゲンサイ農家ってどんな感じなんだろう?という単純な興味から1日研修をお願いしてみたところ、快諾してくださったので今回研修が実現しました。

このチンゲンサイ農家の方は岩立さんという方で、とても話やすく感じの良い若手の農家です。チンゲンサイの他にも年間約50品目の野菜を栽培しているそうです。


(岩立さんとチンゲンサイ)

チンゲンサイは、中国との国交正常化で種が輸入できるようになった直後に柏市の農家が栽培を始めたとのことで、岩立家はチンゲンサイのパイオニアとも呼べる農家のひとつだそうです。なんだかカッコイイですね。

野菜の売り先は直売所をメインとしているとのことで、今回の研修では直売所の出荷に同行させていただきました。未知の世界なので楽しみです。

まず、早朝に出荷する野菜を準備したら車に積んで出発です。

この日は3件の直売所に出荷するということで、最初に駅近のスーパーに行きました。野菜を店内に運び込んで「ハイおしまい!」かと思ったらそうではありませんでした。

基本的に直売は野菜を持って行ってから、値札貼り・陳列・前日の売れ残りの回収などの作業を全て自分でやらなければならないそうです。

なので、野菜を搬入してからが大忙しです。

まず、スーパーの野菜売り場や他のライバル農家の価格設定をチェックして今日の野菜の価格を決める必要があります。価格を決めたら値札・バーコードシールを印刷して貼っていきます。また、前日の売れ残りには値引きのシール貼ります。

シールの貼り方についても、キレイにしわが無いように貼る方が見栄えが良いので早くキレイに貼る必要があります。慣れてない私は少しもたついてしまいました。

陳列についてもお客様の手に取ってもらえるように見栄え良くする必要があります。実際に売り場で陳列作業をしているとお客様視点で考えながら作業をするため、売る意識が芽生えてきました。これは直売の良いところかもしれませんね。市場出荷では作って終わり感が強いので。

同じような要領で残りの2件も回って出荷作業は終了です。出荷の後はチンゲンサイの収穫調製やサツマイモ収穫、ブロッコリーの調製作業を体験させていただきました。

年間約50品目を作っているということで、色々な野菜に触らせていただきました。作業内容が野菜によって異なるので飽きがこなくていいですね。一品目だけの生産だと、どうしても同じ作業や流れ作業になってしまい飽きてしまうので、多品目の方が作業してて楽しいです。

そんなこんなで、あっという間の1日研修でしたが、とても勉強になりました。特に直売についてですが、実際に作業を体験してみて大変さと楽しさの両方を感じましたね。

直売は多品目の野菜を切れ間無く生産しなければならないのと、出荷の手間がかかることが大変です。ですが、直売は市場出荷に比べて利益率が高く、売る意識が芽生えお客様視点で農業を考えられるという点については、とても良い点だと思います。

聞いた話ですがスーパーの直売だけで売上高1,000万円超えの農家も普通にいるそうなので、直売は上手くやれば市場出荷より儲かるケースも多いようです。柏市は都市近郊で人口も多いため、直売所に来るお客様も多いのでこういった商売がより成り立ち易いのでしょう。地域の特性を生かした良い経営形態ですね。

私はネギ一本で大量生産して市場出荷をしようと考えているので直売とはスタイルが合いません(直売では販売できる量が限られるため)。ですが、将来的にネギの生産販売が安定したら品目を拡大して直売所にチャレンジしてみたいと思います。

1日だけの研修でしたが、直売の楽しさを体験できて本当に良かったです。
岩立さん、ありがとうございました。