山武市成東にあるイチゴの観光農園・和苺苑(なごみいちごえん)の見学をさせていただきました。
苑主の浦野さんは農業大学校・就農準備講座の卒業生で、3年前に山武市で農地を借りてイチゴの観光農園を立ち上げたそうです。新規就農者ならではの苦労や成功談をざっくばらんにお話していただきました。
(研修生の質問に丁寧に答えてくださっている浦野さん)
浦野さんは就農前は、大手飲食チェーンでの接客や輸入・会計関係の仕事をされていたそうです。
いつかは独立したいという願望があったそうで、40歳過ぎで脱サラして農業大学校に半年間通った後、山武市成東でイチゴの観光農園を立ち上げたとのことです。
農園を立ち上げた初年度は一部のイチゴが枯れてしまい苦労したそうですが、試行錯誤を重ね2年目以降は徐々に軌道に乗り、3年目でついに黒字に転換したとのことでした。
研修生のさまざまな疑問に快く答えてくださった浦野さんですが、最も印象に残った言葉は「ビジネスでイチゴを始めた」という言葉です。
なぜイチゴを作ろうかと思ったのかと聞いてみると、イチゴが採算が取れると考えたからだそうです。浦野さん自身は特別イチゴが好きな訳ではなく、それどころかイチゴの観光農園には一度も行ったことがなかったうえに自分はイチゴの花粉症だと話していました(笑)
また、適地適作の重要性についても触れられ、どこでイチゴを作っても儲かる訳ではなく、産地として地域全体で取り組んでいる場所で作る方が有利であると説明されていました。
浦野さんが山武市でイチゴで成功した理由として、産地の力による集客力があり、近くにイチゴの栽培に詳しい人がいるので技術面でもサポートがあったからだとお話していました。特に山武市はイチゴの名産地で観光苺組合があり、かなり力を入れているとのことでした。
当然、産地の力だけではなく、浦野さんのお人柄の良さや農業を経営的な視点でしっかり捉られているところが成功につながったのだろうと私は感じました。
私も脱サラして就農をする者として、浦野さんの体験談を聞いて良い刺激になりました。
特に経営計画・適地適作の重要性について再認識しました。これから経営計画を立てるにあたって農業はビジネスという意識を強く持ちたいと思います。
さて、質問が終わったあとは実際にイチゴを食べさせていただきました。(ありがとうございます!)
では早速いただきま~す
甘くておいしい・・・っ!!(見苦しい写真ですみません)
今年のイチゴ園のシーズンオフとなり旬は終わりと言われる時期でしたが、とても甘くて濃厚でおいしいイチゴでした!!先日学校で作っていたイチゴを試食しましたが、それとは比べ物にならないくらいおいしかったです。これがプロが作る本物のイチゴなんですね。
ちなみに浦野さんにイチゴの一番おいしい時期はいつごろかと聞いたところ、2月下旬がおすすめとのことでした。これは味を確かめにいかなければなりませんね、来年の2月に家族で遊びにいこうと思います。
浦野さんが経営するイチゴの観光農園・和苺苑(なごみいちごえん)の詳細は以下の公式サイトで確認できます。
とても美味しいイチゴを作られており、浦野さんもとても接しやすい方ですので気軽に楽しむことができると思います。
ちなみに浦野さんのお話によると、観光農園に行くのであれば早い時間がおすすめだそうです。理由はおいしいイチゴは早く来た人にどんどん食べられてしまうからだそうです。このため、それをわかっている常連さんは朝一番でイチゴ園に並んでいるそうです。
観光農園に行く際の豆知識として覚えておくとよさそうですね。浦野さん、貴重なお話ありがとうございました。